カナック語のるつぼ
ニューカレドニアで一般に使われている公用語はフランス語ですが、滞在中にその土地ならではの味わい深い表現を耳にすることもあるでしょう。カナックの言葉は今もニューカレドニア中で盛んに使われているのです。
旅のエッセンス
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Pwapwâ : ヴォー地域のプワプワ語
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Sîchë : ブーライユ~モワンドゥー地域のシチウ語
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Xârâcùù : カナラ、ラ・フォア、ブールパリのハラチュウ語
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Paicî : ポネリウエンのパイチ語
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Ajië : ポヤのアンジュウ語
たくさんの言語が存在していますが、各言語を話す人の数には大きな開きがあります。無形文化財として保存したいという各部族の強い意向にも関わらず、この先数十年で消滅する可能性が指摘されている言語もあります。ヴォー地域のプワプワ語やブーライユ~モワンドゥー地域のシチウ語を話す人の数は、もはや数十人にまで減ってしまっています。
一方で、リフー島のドレウ語、マレ島のネンゴネ語、カナラ、ラ・フォア、ブールパリのハラチュウ語、ポアンディミエ、ポネリウエンのパイチ語、ウアイルー、ポヤのアンジュウ語は、話者人口が数千人に上り、日常生活の中でも使用されています。
ここ数年はいくつかの言語が学校での選択科目に採用され、バカロレア(大学入試)の科目として認められた言語もあります。現在は小学校の児童に加え、約三千人の中高生が学校でカナックの言葉を学んでいます。さらにパリにある国立東洋言語文化研究所では、ドレウ語で行われている授業もあります。
1998年に調印されたヌメア協定の規定条項には、カナック言語の保存・使用促進・発展も含まれています。2007年にはカナック言語アカデミーが設立されました。