ニューカレドニアのラグーン

ラグーン

20087月、カナダのケベックで開催されたユネスコ世界遺産委員会は、ニューカレドニアのラグーンを世界自然遺産に登録することを決定した。 ニューカレドニアのラグーンは世界最大の規模を誇り、長さで1600キロメートル、面積で23400平方キロメートルに達する。 長い時間をかけて形成され、多様な生物たちが生息する、このサンゴ礁は壮大な地球の成り立ちを物語る。

 

ニューカレドニアの海は、全世界の5%にあたる種目が暮らす生物たちの宝庫。 多種多様なサンゴ、カニ、エビや魚たち。ウミガメやジュゴンなど、世界的に保護されている貴重な生物たちも自分の庭にいるようにのびのびと生きている。 そんな生き物たちの世界を、手が触れるほど間近で観察できる場所、それがニューカレドニアのラグーン。

 

ニューカレドニアの海と言えば、まるで何も無いと錯覚してしまうような透明度。 遮るものが無い海のなかに、太陽の光が燦々とと降り注ぎ、白砂や魚達を瞬かせる。 この辺りが「海の宝石箱」と呼ばれる由縁なのだろう。

 

ニューカレドニアの海の下で生態を支える珊瑚。 アメデの沖からマレ島の入江まで、ニューカレドニアの至る所でこの絶景にお目にかかる。 海洋調査によれば、ニューカレドニアの海には、15,000種もの生物が存在し、魚類1,950種、軟体動物5,500種、甲殻類5,000種、海綿類600種、サンゴ300種。ラグーン内は海産哺乳類たちの聖域であり、ジュゴンやウミガメも含むあらゆる生物の生態系に重要な要素となっている。